中国語

中国語の先生はいつも若い女性

投稿日:6月 3, 2017 更新日:

中国に赴任してすぐに中国語の教室と契約して個人教授を受けました。先生は大学で日本語を専攻して卒業して1年ほど経った若い女性の先生でした。とりあえず週1回で半年の契約でお願いしました。その先生にはまずは発音を徹底的に教えてくれるように依頼しましたので、発音についてはある程度の自身を持っていますが、声調はイラク覚えてもすぐ忘れてフラットな日本語的イントーネーションになってしまいます。これは年齢的なものもありますが、それなりの環境に長いこといなければ身につかないことと分かっていますので半ばあきらめています。

この先生は5カ月ほどして日本に留学してしまいましたので、残りの契約期間の1ヶ月は彼女の友人である大学の同窓の女性が代わりを勤めてくれました。中国で大学卒業者は年々増え続けていますが、大学を卒業しても望むような就職先がなく、就職浪人をしている人が大勢います、彼女らもそういう状況にあり、日本人相手の語学教師はいいアルバイトになっているようでした。

前の先生は性格がはっきりしてテンポがよかったのですが、交代した先生はどこか陰気でぼそぼそと話すタイプでした。前の先生ならば更に半年の契約継続を考えていましたが、あとの先生とは相性が悪そうでしたので、そのまま契約期間が満了したのを機に契約を解消にしてしまいました。

日本語を話したがる中国語の先生

彼女達に中国語を教えてもらって感じたのは、彼女たちは大学で日本語を勉強して日本語会話を身に付けている訳ですから当然のことですが、日本語をしゃべりたいわけです。日本人に中国語を教えると言うことは、日本人に自分の日本語を試すいい機会なのです。ですから、もちろん中国語の教授が目的ですが、説明は日本語なので、テキストに出てくる単語やセンテンスなどについて中国ではこうだ、日本ではどうだなどの質疑応答していると殆ど日本語の教室のような様相になってしまします。

それはそれで興味深い話も聞けて中国の文化にも触れることが出来有意義かつ楽しいのですが、肝心の中国語のスキルがいまひとつ上がっていきませんでした。それは彼女らだけのせいにするのは勝手な言い分で実のところは自分のもの覚えの悪さと、怠慢さのためでもあることは否めません。

そこで、日本語の出来ない先生に中国語を教えてもらえば、密度の濃い中国語学習が出来るのではないかと考えました。私はインターネットで上海にある語学学校で中国語の講座があるところを探しました。

中国語を教えているところは結構ありましたが、やはり駐在員に同行して来ている奥さん方に中国語を教えているような教室が多く、日本語のできる中国人講師がメインでした。その中で中国内に住む外国人や普通語がうまく話せない地方出の中国人向けの中国語講座がある教室を見つけました。とりあえず最短の3ヶ月コースを選び様子を見ることにして、申込みをしました。

上海市内の語学教室に通う

その語学教室は上海市街の名門上海交通大学に隣接するビルにあり、私が住んでいる嘉定区からは地下鉄を3回乗り換えて1時間ほど係るところにありました。語学学校の名前は美知教育といい、日本からの語学留学も受けいれていましたが、細長い6階建てビルにの4階にありました。

ビルは各階に絵画教室やらダンス教室やらのいろいろな教室が入っている日本でいうところのカルチャーセンターのようなものでした。一つの階に10個ほどの教室が真ん中を貫く廊下の両側に軒を連ねて並んでいて、その語学教室は4階の真ん中ほどにありました。受付の女性に仮申込みの用紙を見せて、詳しい話を聞きに来たと言うと日本語の達者な若い男性が出て来て、コースなどの説明をしてくれました。

私はとりあえず最短の3ヶ月コースを契約したいと告げると、私の中国語のレベルを確認したいと言うことで教室に案内されました。案内されたと言っても受付の奥と左右にマンツーマン用の個室が5個あるだけなので全体としてはマンションの広めの1室と言った感じです。

その1室で待っていると受付の女性がお茶と紙を持ってきて机の上におき、この問題を問いてくだいと言って出ていきました。私は試験は自動車免許取得のときの試験以来だな、などと思いながら、その簡単な中国語で問いが書かれた問題と取り組みました。

問題はピンインを漢字に直すものとか同じ声調の単語を選ぶとか基礎的なものが多かったのですが、正直のところ余りよく出来ませんでした。時間が来て再び先ほどが女性が来て解答用紙を回収していきました。しばらくして今度は教師と思われる若い女性が来て解答用紙を見ながら簡単に中国語で質問をしてきました。

これでどうやら私の中国語レベルが確認されて教育方針が決定したようです。受付に戻ると先ほどの男性が流暢な日本語でこのテキストを使いましょうと1冊のテキストを提示しましたので、私は納得してテキスト代と3ヶ月コースの料金を支払いました。初回の授業の日時を決めて外に出た後、に隣接する上海交通大学の構内を散歩するとキャンパスで寛ぐ庶民などがいて、日本での学生時代を思い出し、毎週1回ここに通うのが楽しみになってきました。

テキストは章ごとに単語とその単語を使った例文、会話例、そして小話とがありCDが付いていますので予め予習をして授業に臨みました。先生はまた若い女性で大学の文学部の学生でアルバイトで中国語の先生をしているとのことでした。どの外国語でもそうですがその外国語を母国語としているからと言ってその言語を教えられるかというと必ずしもそうではなく、その言語の教え方を訓練されていないと普通は出来ないものです。


話せることと教えられることとは別物

以前に会社で総務が就業後にアメリカ人が英語を教える教室を開設しましたので参加したことがあります。そのアメリカ人は日本住まいが長く、日本人を妻をもっていましたので日本語が達者でした。それはいいのですが、その英会話教室の1時間の授業の間殆ど日本語で自分の話ばかりしていてあきれてしまったことがあります。

2回目に出たときも同じ調子なので、こんな英会話教室に何年参加しても英会話など何もひとつも覚えられないと感じ、次からは参加しませんでした。総務の担当者はアメリカ人だから当然英会話を教えられると思ったのでしょうが、英会話を教えられる技術があるかどうかの視点が欠落している例でした。

その学生はその意味では中国語を教えるスキルがあると思えました。相手のレベルに合わせた会話を組み立てて、休憩を挟んだ2時間の授業をだれることなく相手をひきつける術を持っていました。多分この語学教室の講師をするに当たっての研修を受けているのだと思いました。

テキストは使いましたが、授業は主にテキストから派生した内容での雑談です。雑談と言っても以前の教室での日本語による雑談とは違って、今度は中国語そのものでの雑談です。雑談すること自体がハードな中国語学習になるわけです。

相手が何を言っているのか分からないから分かるように言い方を変えてもらう、それに対する返答を数少ない中国語の語彙から単語を絞り出して組みたてて辛うじて話す。これを2時間も続けると頭がミリミリと言って軋むのが分かります。相手の先生もかなり疲れるのだろうとは思いますが、エネルギッシュに続けてくれます。

こんな授業を毎日すればたとえ私でもかなりのレベルまで行くものと思えましたが、如何せん週に1回では、記憶が減衰曲線を描いて落ちたときに次回の授業がありまた一旦テンションが上がるのですがその後減衰曲線を描くと言った繰り返しで、なかなかレベルがあがりません。

授業は前半45分と休憩が20分、後半が45分となっていました。休憩の20分は背を伸ばすのと歩くのを目的にビルの中のいろいろな教室を見ながら散策するのが楽しみでもありました。

それぞれの教室の入り口はいずれもガラス張りになっていて中の様子が少し伺えるようになっていました。授業の内容は録音が出来ましたので、2時間分を録音して先生とのやり取りをあとで復習することが出来ましたが、結局その時間もとれず聞いていない録音が増える一方で学習効果も今一上がらない状態が続きました。

3ヶ月ほどが過ぎたときに、先生から突然教室をしばらく止めるとの話がでました、理由は勉強が忙しくなったのとことでした。気に入った先生だったので残念でしたが、やむを得ません。事務の男性から代わりの先生を用意したので一度授業を受けてみて、気に入らなければ他の先生にするとのことでした。

次の先生は、テキストに沿った授業で、テキストから目を上げることもなく淡々と進み、殆ど雑談がありません。これなら、CD聞きながら自分で勉強しても同じではないかと感じ、帰り際に例の男性にその旨言って次回は別の先生にしてもらうことを依頼しました。

次回に教室に行った時に主任の劉さんは今度の先生はまだ慣れていないので不満だと思うが他に都合が付かなかったので今日はこの先生で了解して欲しい、次回は別の先生を紹介するとのことだった。

教室に入ってきた先生は小柄な少女のような感じで、身体がガチガチになっていた。緊張で声も震えて、つっかえつっかえだったのですが、一生懸命なのが見ていて伝わってきた。2時間も持つのか心配だったが何とか終わってほっとしたのか最後に笑みがこぼれた。こちらとしては余り勉強の成果はなかったが、帰り際に劉さんにあの先生で良いのでこれからもお願いすると伝えたら、劉さんは安心したようにうなずいていました。次回は慣れたのか少し落ち着いた授業をしてくれた。

最初は語学教室のために週1回上海市街に地下鉄に乗って出かけることは上海の風俗にも触れられ、思いがけないことを発見したりして楽しみであった。教室の外で昼食するところを探したり、帰りにスーパーやデパートを覗いて買い物をしたりと楽しかったかったのですがが、それらもやがて新鮮味が少しなくなりだすと、生来のものぐささがやがて出て来て、週1回の語学教室が重荷になってきて、キャンセルすることが多くなってきました。そのうち帰国の辞令が出たために授業時間を多く残したまま権利放棄ということになっていしましました

→関連記事:中国語の先生が大学で日本語を専攻した理由とは

→関連記事:トランプは中国語ではどう書くのか

 

 

スポンサーリンク




スポンサーリンク




-中国語

執筆者:

関連記事

rの発音ができれば本物の中国語習得も近い

中国語の発音の勉強で一番苦労したものが「r」でした。 発音の学習書を見ると舌の形や口の開き具合など解剖学的な図での説明がありますが、それだけでれで中国人に通じる発音ができるとは思えません。 スポンサー …

日本人の声調の行きつくところは

中国語の発音で日本人が一番苦労するのは声調(四声)ではないでしょうか。 中国語が最も中国語らしく聞こえるのはこの四声があるからですが、その肝心なところが日本人にとって最も苦手とするのだから苦労するのも …

声調克服の秘策とは

声調は発声の抑揚(イントーネーション)になるのでしょうが、日本語でイントーネーションが比較されるのは関西弁と関東弁の違いぐらいかと思えます。 雨と飴の差はaとmeのどちらが高い音で発声されるのかという …

nとngの区別はむずかしい?

日本人が中国語の発音を学ぶ上で難しさを感じるのが「n」と「ng」の発音です。 「n」は前鼻音といい、舌の先を上の歯ぐきの裏に当てて鼻への息の流れを止めて発音し、[ng]は奥鼻音といって、舌の付け根あた …

中国での歌の中の声調

中国語は子音と母音が少ないために同音異義の漢字が多く、区別するために発声音の高低で区別したとの話を聞いたことがあります。 日本でも「記者が汽車で帰社する」などと例がよく出るように同音異義が少なからずあ …