中国語

トランプは中国語ではどう書くのか

投稿日:3月 4, 2017 更新日:

トランプ大統領がいろいろと話題になっていますが、中国ではトランプという名をどう表記しているのでしょうか。どうやら特朗普(te4lang3pu3)と川普(chuan1pu3)の二通りあって混乱しているとの話を聞きました。そこで国営通信社の新華社が特朗普に統一するよう通達を出したとのことですが、果たして統一されるかは甚だ疑問です。
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そもそも、中国では英語などの外来語を表記するときに、意味のある一般名詞は意訳し、意訳できないものや固有名詞は音に近い漢字を当てはめる音訳をします。意訳での例としては電脳(コンピューター)、熱狗(ホットドック)などがあり、音訳では巧克力(チョコレート、qia3ke4li4)、可口可楽(コカコーラ、ke3kou3ke3le4)などがあります。

人名は当然音訳になるのですが、日本のカタカナのような表音文字がなく、同じ音の漢字が多くある中国では、どの漢字を当てはめるかの問題が発生します。

大体どの音にどの漢字を当てはまるかは決まっているようですが、それほど統一されているとは思えませんでしたので、どうなのかと会社の周課長に聞いてみたことがあります。

彼は笑いながら首を傾げ、「大体決まっていますがそうでもないことも多く、私もよく分かりません」といつものように大陸的な回答をします。

調べると新聞などで取り上げる国際的な名詞などは新華社が先に使い、あとはそれに倣うようですが、そうでもない言葉は誰かが使ったものが自然と広がるといった感じのようです。


音訳であっても漢字になってしまえば漢字の読み方

元の言葉の音に近い漢字を当てはめても、その通りにはなりません。それは日本のカタカナにしても同じことですが、カタカナの場合は元の音との差はそれほどではありません。昔テレビのコマーシャルで「クリントリックス」という英語の商品名をアメリカ人が発音するのを坊屋三郎が日本語風の発音に正すというのがあり、面白いと評判になりましたが、その差は日本語なまりの英語といったレベルのものでしょう。

ところが、表音文字のカタカナとは違い、漢字の音を当てはめた場合は元の音とは大分違ったものになってしまいます。

では表記は漢字だから元の言葉の音とかけ離れてしまうのはやむを得ないとして、発音は元の言葉に似せて読もうということになるかと言えば、そうならないのが中国です。

漢字である以上中国の漢字の読み方でしか発音しません。これは一見当たり前のようですが、違和感を感じることも多いです。

例えば川普のピンインはchuanpuですがTrumpのtもrも発音の中に出てきません。

日本人の名前も日本の地名も漢字で表記しているものはそのまま忠実に中国語の発音をします。

私の住んでいた街では日本の企業であるロビンソン百貨店が出店していました。5階建ての大きなビルでいろんなテナントが入っており賑わっていました。このロビンソンの中国語表記が当て字の夢兵森((luobingshen)でしたが、街の誰もがこの名は知っていますが日本の企業が経営している店とは思っていないようです。

私も月に2,3度買い物にいったり、スターバックスがあるので珈琲を飲みに行ったりしましたが、行きも帰りもタクシーを利用していました。その際、運転手に「Robinsonまで」と言っても全く通じません。中国語の「luobingshen」と発音しないと通じないのです。

中国語の日本に関する話題はかえって聞き取りにくい

中国のテレビで日本に関するニュースや番組を聞いていると中国に関するものより余計に聞き取れません。いつもなら聞き取れる中国の語の間に聞きなれない単語がいっぱい出てくるからです。それは日本人ならなじみのある名前だったり地名だったするのです。

「王さんは北京に行った」は聞き取れますが「高橋(gaochao)さんが大阪(daban)に言った」はいきなり出てくると何について言っているのか聞き取れないものです。

会社の中で中国人スタッフ同士が会話しているときも日本人のことが話題になっていて名前がでてきていたとしても日本人はそれと気づきません。

国の呼び方にしてもアメリカは美国(meiguo)のみであってAmericaやUSAの音に近い呼び方は一切しません。

これらの相手に合わせない外国語への対応は、中国の中華思想の表れだというのは考えすぎというものでしょうか。

しかし、最近では外来語を無理に漢字にあてはめないでアルファベットのスペルをそのまま使うことも多くなったようです。

→関連記事:私の中国語修行

→関連記事:中国語の先生が大学で日本語を専攻した理由とは

 

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