上海の生活

上海の水道水は飲めるのか

投稿日:1月 30, 2017 更新日:

上海の水道水を飲んではいけないと言われてきました。本当でしょうか。

結論から言うと、水道水と言えどもそのまま飲むのは危険が伴いますが、加熱してから飲んだり料理に使う分には問題ないということになります。

上海に住む前にも上海に出張で1週間ほど来たことがありましたが、その時に同僚に上海の水道はそのまま飲むと下痢をするから飲まないように忠告を受けました。

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ウィスキーをロックで飲んだときの氷が怪しい?

その同僚は何度か上海に出張した経験があったのですが最初の出張のときにどこかで飲んだ水に当たり1週間下痢をして仕事どころではなかったそうです。

それに懲りた彼は購入したペットボトルの水しか飲まないようにして、ホテルで歯磨きをするときでもペットボトルの水で漱ぐ徹底振りでした。
そのお陰でかしばらくは下痢もしなかったようですが、ある出張の時にとうとうひどい下痢をしてしまったのです。
彼がその原因と考えたのは、夜に飲食店でウィスキーをロックで飲んだときの氷が水道水から作られたものだったのに違いないというものでした。

確かに、のちのち中国に住んでいろいろ経験すると分かるのですが、飲食店で出す氷は飲料用の水ではなく水道水であると思って間違いなでしょう。

しかし、この程度のことで下痢をするかどうかは個人差があるのではないかと思います。
彼はよほど上海の水道水と会わなかったと思えますが、その後出張ではなく完全に上海に駐在することになってしまった彼がその後下痢で苦しんでいるとの話は聞こえてこないところを見ると、果たして水が原因の下痢だったのかどうか疑問が生じます。

 

上海の家庭用給水器

上海の人も水道水は飲まない

上海では現地の人も水道水はそのまま飲みません。20リットル入りの飲料水を買って専用の装置に設置して蛇口を捻りながら必要な水を容器に出して使います。

上海の水道水は硬水なので成分に含まれるカルシウムとマグネシウムの量が多いとされています。マグネシュウムが腸内に溜まると水分の吸収を阻害して下痢を引き起こしやすくなります。

硬水には2種類あって、加熱するとマグネシウムが飛んでしまう硬水と加熱しても依然として残る硬水とがあり、上海の水道水は後者だといわれています。

上海ではこの水道水をそのままでは飲みませんが加熱してお茶を飲んだり料理には使います。家庭で食堂でも同じです。それで上海の人がいつも下痢をしているかというともちろんそんなことはありません。免疫性ができていているのかもしれませんが。



上海の人が水道水の水を生で飲まずに加熱して使うのはもう一つの理由があるといわれています。
それは、ウイルス対策です。今の上海の浄水設備自体は近代的で殺菌能力がありますから問題がないのですが、使用者に届くまでの水道管が古くなってきており、途中で雑菌を含む地下水が管内に入り込んでしまうことがあるというのです。

上海人は生ものを食べない

上海の人はそのことを経験から知っており、水道水を生のままでは飲まないのだと思います。上海の水道事情も変わってきているとは思いますが、免疫性がない出張者や観光客は生水が口に入らないよう注意するに越したことはないでしょう。とはいっても上海に限らず中国で生水(水道水)がそのまま出てくることはないので、自分でホテルの洗面所の水を直接飲まない限り生水が知らないうちに口に入ることはありません。中国の人は生ものや冷たいものを口にしませんので、水で洗ったままのものがそのままレストランなどで出てくることはありません。生野菜は食べないのです。したがって生水が口に入らないように神経質になる必要はありません。日本人向けの飲食店などはむしろ盲点で危ないかもしれませんが。

また一般的には硬水は料理によっては味が変わるので使わない方がいいといわれています。特に炊飯には向かないと聞いていましたので、お米は必ず飲料水で炊くことにしていました。ご飯をを炊くときは最初の研ぐところから飲料水を使わないと意味がないので、大量の飲料水を使います。20リットルのボトルが空になって交換するのは結構大変なので、そのうち無洗米を買うことにしました。

上海でのレストランや食堂の厨房では水道水を使って調理していますので、上海料理そのものが硬水で調理していると考えるべきです。つまり、上海料理の味はそういうものだということになります。

上海の水道水は飲料に向かないのに厨房には水道水しかない現実

上海工場の従業員昼食弁当を作って持ってくる業者の調理現場も視察しましたことがありました。。設備もしっかりしていて衛生的でしたが、気になったのは調理に使う水はすべて水道水だということです。上海の水道水は飲料用には向かないので、家庭でも職場でもどこでも飲料水をボトルで購入して飲んでいるわけですから、飲食店や弁当屋の厨房では水道水は使っていないだろう漠然と思っていました。しかし、これらの厨房にある飲料水用のボトルは従業員用だけであって、調理用のものはどこを見てもありません。
考えてみれば、調理に使う水の量からすれば市販のボトルなどで間に合うはずもなく、調理用に水道水を使っていることは当たり前のことなのですが、どこかでそのことは考えまいという意識が働いていたと思われます。上海の水道水が加熱したあととはいえ大量に自分の体に取り込まれているという現実に直面したわけです。

しかし、そこで作られる弁当を何年も食べている10人いる日本人スタッフでこれまで下痢をした人はいないのですから、上海の水道水は加熱すれば問題ないことを身をもって証明していることになります。逆に言えば水道水の水が加熱されないまま付着した食べ物は必ずしも大丈夫とは言えないわけです。

しかし考えてみると、中国の料理は一度加熱したものしか出てきていないよう気がしますので、あまりこのことについて考える必要もないかもしれません。中国では野菜を生では食べませんから、野菜サラダというメニューはありません。もし出てきたら水道水で洗われた野菜がそのまま出てきている可能性が高いということになりますので、日本料理店で生野菜などは注文しない方が無難かもしれません。

上海での生活するための水の買い方

上海での短期間の滞在であればペットボトルの水をコンビニで購入すればよいのですが、生活するとなるとそうは行きません。私の場合は自炊をしていたので特にペットボトルでは間に合いません。

そこで、飲料用の20リットル入りボトルを購入することになります。これを専用の設置装置に逆さまにして取り付けて、下の蛇口をひねると水が出る仕組みになっています。最近では日本でも見かけるようになりましたが、中国では全家庭にあり、会社にも設置されています。

少し値段の高い装置になると蛇口が二つ付いており、ひとつはヒーターを通してお湯になって出て来ます。お茶やコーヒーを飲むのに十分な高温のお湯が出てくるので、いちいちお湯を沸かす必要はなくとても便利です。

この20リットルボトルは大きすぎて通常のお店では売っていません。専門の取扱い業者に運んで来てもらうのです。よくトラックの荷台に山のようにボトルを積み上げてはしているのを見かけますが、これは工場の従業員用などに大量に届けるばあいであって、個人の住居に届ける場合は電動バイクに2,3個くくり付けて持ってきてくれるのです。

私の場合は大体2週間で1本がなくなるペースなのですが、なくなるたびに注文するのは面倒なので、まとめて4~5本注文することにしていました。注文は会社の日本語のできるスタッフに代わってしてもらっていました。

 

当初はエレベーターのない6階建ての古いマンションの5階に住んでいましたので運ぶ方は大変です。電動バイクで一度に運べませんので軽トラックで運んできてくれるのですが、屈強な男性が1本を片手にぶら下げ、1本を肩に乗せて担いで合計40キログラムもあるボトルを階段を上って5階まで運んでくれる。それを3往復するのですから相当な体力を必要とします。

飲料水のボトルの列

ボトル1本の値段は7元、10元,15元とグレードがあって、選べるのですが、高いものほど自然水に近いというようなことをパンフレットに書いてあったようだです。安全を見て15元のものを購入していたが、運送費はかかりません。

1カ月ほどして簡単な中国語が少しは話せるようになりましたので、自分で注文してみようという気になりました。会社のスタッフに教えてもらった業者の電話番号に始めて中国語で注文するときは正直緊張しました。紙に書いた口上を何度も復唱し、思い切って電話をして「水ボトルを5本、〇〇マンションの××号室に持ってきてほしい」と告げると、相手は「明白(わかった)」といって電話を切りました。果たして、私の中国語が正確に伝わったかが心配で不安な気持ちで待つこと15分、部屋のインターホンが鳴って水を持ってきたことを告げられたときは心底ほっとしました。

しかし、これで終わったわけではありません。遠隔でマンションの入り口の錠を開け、上がってきた水業者さんを部屋の扉を開けて待ち、置いてもらう位置を指示、最後にお金を払っておつりを貰わなくてはなりません。これらを覚えたての中国語で何とか話して、無事水を確保できたときは正直ほっとしました。そして、これで何と他人の助けを借りずに中国で暮らしていけそうだと多少の満足感に浸ったものでした。

次に引越しをしたマンションは11階建てでさすがに、エレベーターがついていました。9階の部屋を借りたのですが、前のマンションよりも部屋が狭いので何本も飲料水のボトルを置くのは場所ふさぎに思われましたので、使用中と予備の2本だけを置くことにして新しく近くの業者にその都度1本を頼むことにして会社の中国人スタッフに連絡をお願いしました。

連絡を受けてて水を運んできたのは40代と思われる目つきの鋭い長身の男でした。ギャング映画の中に出てくる無口だが腕のいい殺し屋、そんな雰囲気を持っていました。

警戒しながらボトル2本を受け取って代金を払おうとすると、彼はニコリともせずに何かぼそぼそいいながら冊子のようなものを差し出した。どうやら10回分の回数券を買えば1回サービスがつくがどうかと言っているようだした。了解して回数券と引換に10回分の代金を渡すと表情のない顔のまま無言で受け取り引き返して行きました。

 

回数券には企業名と電話番号が書いてありましたので、次からは携帯電話のショートメールで「水を1本持ってきて欲しい。○○マンション、XX号室」とだけ送ることにしました。そうすると30分以内に届けてくれますので直接電話するより楽で便利でした。

そのころには、中国では電話ではなくショートメールで会話をすることが便利であることが分かって来ていましたので、ショートメールを利用することが多くなていました。

日本ではほとんどショートメールを使ったことはありませんでしたが、へたな中国語では間違って解釈されることがあるところ、文章ではそのよなこともなく、返事も文章であれば相手の返事も確実に理解できますので安心できます。同じ漢字文化を持つ強みでもあります。一度きちんと調べて文章をかけば、次からは使いまわしできますのでとても便利です。必要に駆られて中国語でのショートメールの書き方はすぐに習得しました。

何度か水を届けてもらううちに、その目つきの鋭い運び屋さんも「ごくろうさまでした」というとニッコリと笑うようになりました。

向こうは向こうで怪しげな中国語を使うへんな男として警戒していたのかもしれません。

そのうち、部屋の中に入ってもらって装置に据付までしてもらうようになりました。

改まって会話をすることはありませんでしたが、何度かやり取りをしているうちにお互いに親近感を覚えるようになったことは確かです。

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